これまでのユーシンは田邊氏の高額報酬が物語るように株主や社会と十分に対話できていたとは言い難い。2014年11月期は純損益が4億3300万円の赤字となる中、田邊氏は14億円あまりの役員報酬を得て、株主から批判を浴びた。
翌期の2015年11月期の純損益は2億2600万円と黒字化したが、その4倍近い8億8200万円もの役員報酬を得ている。高額報酬が話題になる日産自動車のカルロス・ゴーン社長は2016年3月期に10億7100万円の役員報酬を得ているが、日産の売り上げ規模はユーシンの70倍以上あり、田邊氏が得ていた報酬の水準が非常に高いことが伺える。
「会社の私物化」とも言わんばかりの高額報酬に株主もたまりかね、2016年7月には田邊氏ら取締役7人を相手取った株主代表訴訟が提起される事態ともなった。
2度の社長公募はいずれも失敗に
創業家2代目として44歳の若さで1978年に社長に就任した田邊氏。会社の規模を順調に拡大させてきた。しかし70代半ばともなると、さすがに寄る年波にはかなわず、後継者探しを始めた。2010年に初めて社長公募を行い、元外務省キャリア官僚の八重樫永規氏を選出、取締役社長代行に就任させた。
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