大阪人が最近「東京批判」をしなくなった理由

これからの日本は「遊び」が成長分野になる

「最近は地元財界人の愚痴を聞かなくなったな」――筆者はよく大阪で講演会の機会をいただいているが、最近そんなことを感じている。以前は関西が地盤沈下しているだの、東京一極集中はけしからんだのと言った「大阪嘆き節」を聞かされたものである。

それがある時期からピタッと止んだ。おそらくは2014年夏に、ユニバーサルスタジオジャパンが「ハリー・ポッター」のアトラクションを作った頃からだ。その頃から関西経済圏に来る外国人観光客が急増し、さまざまな「ご利益」を享受するようになった。おそらく今、大阪ほどインバウンドの「旨み」を知悉(ちしつ)している地域はほかにあるまい。

たまたま先日、韓国のソウルから関西国際空港に入る機会があった。平日のほぼ同じ時刻に飛ぶフライトが2便重なっていて、いずれもほとんど満席である。関空に到着したら、午前10時台のイミグレーション(入国審査カウンター)は各国から到着した人たちでごった返していた。日本人向けの行列は2列のみで、そこだけが空いていた。

よそ者への敷居の低さはさすが!関空2期工事も正解

空港の外へ出て、さてどうやって大阪市内に出ようかと考えて、よく分からずにバスの切符を買ってみたら、それは20分も先のバスであった。
近くに居たおばちゃんに尋ねたところ、すぐに切符を払い戻してくれて、「今の時間だったら、南海さんの急行がすぐに出るわよ」と教えてくれた。

さすがは大阪、よそ者に対する敷居が低いのだ。この手の大阪特有の(特におばちゃんたちの)ホスピタリティが、アジアからの旅行者に受けているらしい。彼らから見ると、「東京よりも1時間早く到着できる」点もありがたい。それに道頓堀当たりの賑わいは、あるいはピコ太郎のような大阪的ファッションセンスは、まことにアジア的な彩りですわなあ。

しかも大阪はいいホテルが多いので、富裕層もそれなりに来ている。大阪に宿泊して、京都・奈良や神戸、ときには広島あたりまで日帰りで足を伸ばすのが彼らの行動パターンである。考えてみれば関西圏は、美食も世界遺産も関東圏以上に選択肢が豊富なのである。

つい先日、お目にかかった地元の大物財界人がしみじみと言っていた。
「今から思えば、世間の反対を押し切って関空2期工事を決行したのが大正解だった。あの頃にはLCCなんてものができるとは思ってもみなかったが…」

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