アフリカ「人口ボーナスの果実」は早い者勝ち

「DMM.com×ビィ・フォアード」対談〈後編〉

山川:日本企業は本当に優れた技術力を持っているのですが、結局のところ、政府開発援助の絡みで現地に出向き、道路や橋などのインフラを造って、終わり。もっと一般の私企業が、アフリカでビジネスを展開できるようにならないとダメだなとは思います。

亀山敬司(かめやま けいし)/DMM.com取締役会長。石川県加賀市出身。税理士を目指して上京するも、露天商に弟子入りし、商売・経営の世界へ。現在、FX、英会話、ゲーム、太陽光発電、3Dプリンタ、VRシアター、アフリカ事業、スタートアップ支援と多岐にわたる事業を展開する(撮影:梅谷 秀司)

亀山:ただ、まっとうなビジネスができるようになるには、現地の人々の教育も必要で、それにはかなりの時間がかかるのだろうね。私の知り合いがガーナでパン屋さんをやっているのだけど、100個作ったのに売上は50個分しかないんだよ。

山川:え? それって?

亀山:そう。想像した通りで、半分が食べられちゃうんだよ。本当なら、お客様に売るために作った商品なのに、その意識がまだ薄いんだね。だから、「このパンはお客様に売るためのものだから、食べてはいけないんだ」というところから教え込んでいく必要がある。

山川:ただ、その一方で滅茶苦茶、優秀な人材もいます。

亀山:そうなんだよ。前編でも話が出たけど、欧米の優秀な大学で学んでいる若者もいる。そういう人たちが母国に戻ってきているのだけれども、一方で、そういう高等教育を受けていない人たちも大勢いるわけで、そこにビジネスを成功させるためのヒントがあるんだ。

日本だと全体的に教育水準が高いから、アプリを開発するにしても、そこそこ高度なものを作っても受け入れられる素地がある。でも、アフリカでより幅広い層に受け入れられるためには、わかりやすいものを作らなければならないよね。

成功のポイントは「先手必勝」

山川:私の祖父の世代は、東南アジアに出ていってビジネスを広げていきましたが、私が今、アフリカでやっているのは、それと同じことだと思っています。今の日本企業が東南アジアで大きなビジネスをやっているのと同じように、30年後、40年後のアフリカ大陸では、私たちの子供、孫の世代が、大きなビジネスを展開しているかもしれません。

何しろ、アフリカ大陸ではこれからますます人口が増えていきますから、ビジネスが大きく育つ余地があります。ただ、そこで日本企業が勝ち残っていくためには、アフリカという土地に根づかないといけません。

亀山:これから中国や東南アジアに進出しても、何を今さらということになりますが、アフリカはまだまだこれからの地。そこで成功するためには、やはり先手必勝なので、チャレンジしていくことが大事だね。そうすればおのずとチャンスが開けてくる。

山川:私はどんどんやりますよ。これからも積極的にアフリカビジネスを切り開いていきます。売上1000億円なんて少なすぎる。3000億円、5000億円という大きな目標に向かって走り続けます。

日本におけるビジネスは、厳しい競争を勝ち抜かないといけませんが、アフリカは違います。人口がどんどん増え、これからは所得も伸びていく。市場はどんどん拡大していきますから、ビジネスチャンスはますます大きなものになっていきます。

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