木本:ビジネスにも使えそうですよね。これは上司・部下の関係にも絶対に役に立ちますよね。
三枝:うまいふりはぜひ身につけておきたいですね。部下は導きたい結論のほうに話を上手に「ふる」ことができれば、「ですよね、○○部長?」となって、上司は気持ちよく「こなし」ていける。そんな関係が築ければ仕事は前に進みますね。
木本:「ふりとこなし」で全員がハッピーになると。ひな壇とMCを分けるものとして僕も「裏回しを頑張る姿」が見えました。
三枝:裏回しをして上がっていく方が、いまは多いのではないでしょうか。むしろ、それができる人が上がっていきます。テレビ制作側からすると「裏回しに誰を置いておこうか?」と考えた時に、「木本さんは外せないな」となれば、経験値も増えていきます。
「ぜひ使いたい人材」になるには?
木本:例えば、勝俣州和さんの存在はすごいじゃないですか。勝俣さんは新番組とかでも絶対にひな壇に投入されるスペシャルな方です。でも、MCに立たれることは少ない。あの席で全うするのも少ないパターンですが、アリかなと思ってしまいます。三枝さんは、「スペシャルひな壇芸人」についてはどう思いますか。
三枝:勝俣さんのようなポジションの方は、一つの番組が終わっても、生き残り続けられるのではないでしょうか。看板番組を持った方は、一か八かのところがあります。うまくMCとして続けていければいいですが、看板側からひな壇には戻れないことが多いので。視聴率をきちんと取れない番組MCになると、言葉は悪いですが「あの人は数字ないからなあ」になってしまうリスクはありますね。
木本:どんな売れっ子でもひな壇芸人でいるかぎりは、番組に対して責任はあまりないですからね。
三枝:いい仕事をして、さっと帰っていくのも、一つのスタイルです。ビジネスマンならば、このクライアントは自分しか扱えないみたいな。
木本:僕も勝俣さんみたいになれないかな。ただ、それが簡単になれるものではないから難しい。
三枝:新番組スタートのタイミングで必ず投入される方がいます。どんな番組でも「ちょうどいい」感じの人は貴重です。最近の女性で言えば小島瑠璃子さん。彼女は裏回しができて、アナウンサー的なこともできて、重宝されていますね。ああいうポジションがとれる人は、番組制作サイドが「使いたい人材」なのではないでしょうか。会社でも、「ちょうどいい」感じの人が上司に好かれるのも、多くの人が実感できることなのでは。
木本:なるほど、小島瑠璃子ちゃんのように、何色にもなれるというのは重要なんですね。
<第3回に続く>
(構成:高杉公秀、撮影:梅谷秀司)
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