トヨタ「C-HR」のHVとターボは何が違うのか エコ志向とクルマ好きの両方に応える

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このときの試乗車は、ハイブリッド車が18インチのアルミホイールに225/50R18というサイズのタイヤを履くG、ターボ車は17インチに215/60R17という組み合わせのS-Tだった。

一般的に、太くて薄いタイヤ(C-HRではG/G-Tが履く18インチ)のほうが、ステアリング操作に対する車体の反応やタイヤのグリップ力では有利ながら、テストコースでの印象は、どちらも17インチのS-Tのほうが上回っているように感じた。

ターボ車を4WDのみとした理由

CHRターボG-T

C-HRが発売されたとき、ターボ車が4WDだけであることに不満を抱いた人もいた。4WDが必要ない地域に住んでいる人も多いし、前輪駆動のほうが価格を安くできるからだろう。ただ、プロトタイプ試乗会のプレゼンテーションを聞いて、ターボ車を4WDのみとした理由が理解できた。

ターボ車の4WDは、電気モーターで必要なときだけ後輪を回すプリウスとは異なり、プロペラシャフトを使って後輪を駆動するメカニカル4WDである。メーター内には前後の駆動力配分を表示させることもできた。走りながら観察すると、乾いた舗装路でのコーナリング時にも積極的に後輪に駆動力を伝え、旋回力に生かしていることがわかった。

しかもプリウスに続いて採用したTNGAプラットフォームは、ハイブリッド車とターボ車とで細部が異なる。後者は4WDということもあり、センタートンネルや後席周辺などを独自の形状としており、リアサスペンション取り付け用サブフレームも別物だ。

パワーユニットや駆動方式の違いで、ここまでプラットフォームをいじるのは異例だ。ガソリンターボ4WDに、ハイブリッド前輪駆動とは違う走りの性能を与えたかったことが伺える。その気持ちが、前述のプロトタイプの試乗で体感できた。

C-HRの4WDは、プリウスのような「生活四駆」ではなく、昔のセリカのような「スポーツ4WD」を目指しているのではないかと、スペックを見たり走りを味わったりしているうちに思えてきた。

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