トヨタ「C-HR」のHVとターボは何が違うのか エコ志向とクルマ好きの両方に応える

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グレード名も、ハイブリッド車はGやSと、ハイブリッドという言葉を加えないのに対し、ターボ車はG-T/S-Tとターボであることを強調し、しかも昔のセリカを連想させるような文字の並びとしている。グレード名が特別だと感じるのは、むしろこちらだ。

CHRハイブリッドG

C-HRとヴェゼルやXVのハイブリッド車が競合することは多くの人が予想しているだろうが、ターボ車については同じダウンサイジングターボを積む欧州車や、欧州で根強い支持を集めるクリーンディーゼルエンジンを積んだCX-5あたりがライバルになりそうだ。

こうした車種構成を展開するのは初めてではない

トヨタがこうした国産車らしからぬ車種構成を展開するのは、実は初めてではない。レクサスから2014年に発売された「NX」が、やはりハイブリッド車とガソリンターボ車というラインナップになっている。

NXの発売1カ月後の受注台数を見ると、ハイブリッド車とダウンサイジングターボ車が半々という発表がなされている。この時点でトヨタは、ダウンサイジングターボは日本でも行けると考え、C-HRでも同様のラインナップを構築したのだろうと推測される。

トヨタとしては、燃費や環境性能を重視するユーザーにはハイブリッド車を勧める一方で、欧州車を選ぶようなクルマ好きを取り込むべく、ダウンサイジングターボに4WDを組み合わせた車種を用意したと見ていいだろう。

現行の4代目プリウスを初めてドライブしたとき、走りのレベルが従来のプリウスから格段に上がっていて驚いたものだが、C-HRは走りの車種をわざわざ別に用意してまで多様なユーザーの選択肢に応えようとしている。これは単なる「プリウスSUV」と思ったら大間違いだ。

森口 将之 モビリティジャーナリスト

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もりぐち まさゆき / Masayuki Moriguchi

1962年生まれ。モビリティジャーナリスト。移動や都市という視点から自動車や公共交通を取材。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。著書に『富山から拡がる交通革命』(交通新聞社新書)。

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