3つめは、現実が動くことだ。
来年になれば、嫌でもトランプ政権は動き出す。これだけ期待が高まっていれば、期待を超えることは難しく、失望がいくつか、あるいは多数出てくるだろう。
次期政権の要職に金融関係者を据えたことも、これを決定付ける要因だ。
つまり、トランプが妥協して、あるいは人々が期待しているように豹変して、保守的に振る舞うのではなく、大統領として人気を博したいということではあるが、自分の思い通りにもやりたい、という気持ちを強く残していることの表れだからだ。
4つめは、理論の裏づけがあることだ。
トランプ現象で起きていることは、金利上昇、それによるドル高だ。これが相場に、株式、不動産にプラスである理由があるのか。まったくない。180度逆だ。
これまでの相場上昇は、金融相場、ゼロ金利による上昇だ。それが反転し、金利が上がり、インフレになるのであれば、相場に、リスク資産にマイナスであることは間違いがない。つまり、バブルが終われば、ファンダメンタルズから見ても、大きく下落する理由があるのだ。
機は熟したが、問題はタイミング
これと逆のファクトは、米国経済、中国経済が思ったよりもしっかりしている、ということだ。ただ、これは金融相場の崩壊を食い止める裏づけではない。もともと、ファンダメンタルズではなく、金利でバブルが起きているのだから、反転すればそれは終わる。
さて、最後の問題は、タイミングだ。
機は熟したが、それに抵抗して、バブルを延命させたい、という力も働く。それによって、崩れるタイミングは遅れるかもしれない。
しかし、そのときがいつ起きてもおかしくないこと、その可能性が高まってきたこと。それだけは事実だ。
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