というよりも、トランプでも何でも、わけのわからないこと、解釈の難しい事件、イベント、それらにすがって、カミカゼを吹かせたかったのだ。
そういう場合には、わけのわからないイベントが最も望ましい。
なぜなら、まともに考えると、何が起こるかわからない、どちらかといえば市場にはなんとなくマイナスのはずなのだが、わけがわからなすぎて、論理的な議論やマイナスであることの普通のロジックが効きにくいからだ。トランプは絶好だった。
それが現在のトランプ現象に対する私の解釈である。
相場がこれから崩れる「4つの理由」
そこで、最後の逆転としてトランプ相場に賭けたというのなら、まだ良い。そこには死に物狂いの勝負師の最後の執念があるから、相場もよみがえるかもしれない。
しかし、実際はそうではない。すべてのまともな運用者は不安に苛まれ、恐怖に包まれている。急速な上昇が理解できず、ついてもいけず、しかし、降りるわけにも行かず、中途半端に遅れながら、恐怖でいっぱいになりながら、やむを得ずついて行っている。ここで降りれば、負けが確定し、仕事も失うトレーダーもいる。それが彼らの現状だ。
別の言い方をすると、これがバブルの恐怖だ。まともな人間にとっては、ついていくも不安、崩れるのも恐怖。しかし、行くしかない。これがバブルだ。
12月中(もしかしたらそれ以降の来年の早い時期か)に崩れる可能性が高まると予測する理由は、4つある。
1つに、彼らは恐怖から逃れるために、できればクリスマス前に利益を確定して、不安から開放されたい。今年の利益を確定させたい。大勝ちする意欲も、狙う度胸も、そしてその必要もない。今日生き残ることだけが大事だから、こわごわついていっているだけだから、年度のプラスを確定し、クリスマスを、年を越せるなら、それ以上望むことはないからだ。
2つめは、金融政策の動きがあるからだ。これは反転へと動くきっかけになる。上昇が加速するきっかけにもなりうるが、ここまで加速しているなら、反転するきっかけに賭ける方が、リスクが少なくリターンの多い賭けであるから、反転に賭けたいところだ。短期思考のトレーダーもそう動く可能性がある。
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