マツダ「ロードスターRF」は一体どんな車か 2リッターエンジンの余裕と独特なスタイル

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もうひとつ特筆すべきはエンジン。今回2リッターが搭載されたのだ。ソフトトップが国内仕様は1.5リッターであるのに対して「すこし上の層をターゲットにしたため余裕ある走りをめざした」とマツダの開発担当者は話す。実際に運転した感じは、あきらかにパワフルだ。116kW(158ps)の最高出力と200Nmの最大トルクがある。1.5リッター(96kW、150Nm)から排気量が増加しているのだから当然といえば当然なのだが。

低回転域から目立って力強い加速

6段マニュアル変速機(嬉しい装備)で走らせると、低回転域から目立って力強い加速が味わえる。ターボチャージャーに頼らない設計の恩恵として「スカイアクティブG」エンジンはよどみなく高回転域まで吹き上がる。この爽快さはさすがスポーツカーだと嬉しくなるほどだ。

マツダの開発者によると、ハンドリングは重量増加ぶん(といっても20kg増にとどまっているのだけれど)に対応するため、シャシーの増強やサスペンションの設定を見なおしたという。おかげで足まわりにはしっかり感が出ている。ステアリングは低速と高速とで電動アシスト量を細かく変えてある。

低速では軽く回せることでクルマが扱いやすい感じになるいっぽう、高速ではアシスト量がへってしっかり感が出るのだ。マニュアル変速機モデルは、ふんばりのきく脚まわりと反応がいいステアリングホイールのおかげで、スポーツカーとしての出来のよさを感じる。いっぽうオートマチック変速機のモデルは落ち着きある動きだ。

フルオープンにするとまたもうひとつ魅力が発見できる。

 

ロードスター RFを開発した背景をマツダの担当者は「スポーツカーに乗りたいと思っていらっしゃっても、ソフトトップのフルオープンでは敷居が高いと感じている方々の存在を意識して」と解説してくれた。時速10km以下なら13秒で開閉可能なルーフトップは閉めていれば意外なほど静粛性が高い。

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