バイクやドローンが活躍する「鉄道復旧訓練」

現地取材でわかった「イメトレ」の重要性

東京メトロの「異常時総合想定訓練」(撮影:尾形文繁)

「実際は、こんな悠長なことしてられないんじゃないの?」「乗客も“役”を演じているだけだし、ホントはもっとパニック状態のはずじゃ……」

東京メトロが10月27日に東京・新木場の総合研修訓練センターで開催した「異常時総合想定訓練」と、西武鉄道が11月10日に玉川上水車両基地で開催した「総合復旧訓練」。両社の訓練を取材する前、中年記者はそんな気持ちを勝手に抱いていた。

でも実際に両方の訓練の現場に立つと、「ひとごとの訓練ショーではなく、大事なイメージトレーニングだ」ということにあらためて気付かされた。

震度6弱の地震を想定

両社の訓練想定と目的を項目ごとに比べてみよう。

まず東京メトロの訓練内容は、震度6弱の首都直下地震が発生し、日比谷線・人形町―茅場町間で走行中の列車が脱線したというもの。車外脱出者3人(重傷1・軽傷2)、車内負傷者4人(重傷1・軽傷2・車いす1)を想定。異常時における初動対応、列車防護・旅客防護、各所応援対応、現地対策本部の設置・運営、旅客避難誘導などを訓練の目的としている。

地震発生直後、列車に緊急停止指令が入り、非常ブレーキが作動。前から2両目の台車が線路から落ち、乗客に負傷者が発生したことなどから、訓練では逆方向を行く列車などへ向けた列車防護や、車内・車外の負傷者の状況把握に力点を置いていた。

一方、西武鉄道の訓練内容は、震度6弱の地震が発生。拝島線・玉川上水―武蔵砂川間の線路が一部陥没、玉川上水第2号踏切上で乗用車と電車が接触し多数の重傷者・負傷者が出たと想定している。乗務員・駅係員の事故処置・避難誘導、保線係員の陥没線路復旧、大型保線機械による整備、車両係員の車体上昇、電気係員の踏切遮断機復旧、電車線不具合復旧を行なうというものだ。

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