バイクやドローンが活躍する「鉄道復旧訓練」

現地取材でわかった「イメトレ」の重要性

また、西武鉄道・鉄道本部安全推進課の岡崎利生課長は「事故になると警察が現場を押さえる、検証するというイメージもあるかもしれないが、人命最優先という立場では消防の動きも優先される。また、現場は鉄道職員が熟知する場所と考えると、鉄道職員の立場も必要だ。どこが先頭に立って、と明確に位置づけられない。だからこそ、どの分野の職員が、どう動くかを共有するためにも、こうした訓練が必要」と。

西武の「総合復旧訓練」では、陥没した線路の復旧も行なう

西武鉄道の関係者は、こうした訓練を野球やサッカーの公開練習にたとえる。「突発事態にどうフォローし、対応できるか、いかにチームワークを発揮できるかを試す場。参加者には、訓練でそれぞれがどう動いているかを全身で感じてほしい」。

斜に構えていたら何もできない

東京メトロも西武も今回の訓練へ向け、一般利用者の参加を募集していた。西武の訓練に参加した東京都小平市に住む50代の男性は、「もし地震が起きた際に『自分はこっちだと思う』と思い込んで「そのまま待機して!」という指示を振り切りそうになったり、パニックに陥った人の動きに同調しそうになったとき、この訓練を冷静に思い出せればいい。なぜか、韓国で2年前に起きたセウォル号沈没事故を思い出した」と話していた。

これまで、中年記者は「この手の訓練は、見方によってはパフォーマンス」と斜めから見ていた。でも自分が記者としてただ見ているのではなく、自分が鉄道会社の当事者としてもし事故現場に直面したら、乗務員や駆けつけた消防、警察、鉄道職員たちのアドバイス・指示を受けて、このように行動することができるか、はたと考え込んでしまった。結局のところ、つねに不測の事態に備えたイメージトレーニングが必要である。「どうせパフォーマンスにすぎない」と斜に構えているようでは、いざというときに何の行動もできない。

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