韓国が日本の漁場を荒らしまくる悲惨な現実 水産庁は無法者の取り締まりを徹底できるか

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もっとも水産庁は「今年はまだ日数がある。韓国側とは機会を見つけて非公式に交渉している。年内に合意する余地は残っている」と一縷(いちる)の望みを託すが、決裂したまま越年する可能性は高い。

同委員会で日韓両国の意見が分かれたのは漁獲割当量だ。韓国側はタチウオの年間漁獲量を2150トンから5000トンと2倍以上に拡大することなどを要求した。

タチウオは韓国で最もよく食される魚だが、日本のEEZ内で獲れるタチウオはとりわけ質が良く、高級品として高値で取引されるという。よって国内的圧力も強く、操業再開を焦る韓国はその主張が認められない場合には、韓国のEEZ内の日本のサバ巻き網漁船の漁獲割当を減らすなどの対抗措置を示すなど強硬姿勢に出た。

日本が求めているのは「ルールを守ること」

しかし日本が韓国に求めているのはルールを守ることだ。実は密漁や漁獲量の過少申告など、韓国漁船には問題が多い。たとえば今年3月3日に拿捕された韓国はえ縄漁船「ヘヤン」はアマダイなどの漁獲量を操業日誌に841キログラム過少記載していたことが発覚しているし、昨年11月4日には「501テヤン」がタチウオなどの漁獲量を487キログラム過少記載していたことが判明し、いずれも漁業主権法第12条(操業日誌不実記載)違反で拿捕されている。

もっとも互いのEEZ内で操業できないという事態は今回が初めてではない。2014年の日韓漁業交渉も合意に至ったのは翌2015年1月8日だった。この時も日本側が問題としたのは、韓国側の操業禁止区域の操業違反と操業日誌の過少記録。だがこれらは一向に改められる様子がないのだ。

「禁止区域の操業も問題だが、漁獲量の不実記載も大問題だ。それを許してしまっては、せっかく資源管理にいそしんできた日本の努力が台なしになってしまう」

危惧の声を挙げるのは民進党の緒方林太郎衆議院議員だ。緒方氏は外務官僚出身で、国際法局条約課で日韓漁業協定を担当したことがある。「1960年代や70年代には、日本の漁場は乱獲により荒れていた。その反省もあって、今では資源管理を重視し、持続可能な漁業へと変わっている。しかし韓国や中国はそういう考えにいまだ至っていないようだ」。

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