韓国が日本の漁場を荒らしまくる悲惨な現実 水産庁は無法者の取り締まりを徹底できるか

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実際に、韓国の傍若無人ぶりはすさまじい。たとえばカニの密漁ではカニカゴを海底に沈め、日本の官憲に発見されないようにブイを付けずにGPSで場所を確認し、サデ曳き(海底に沈めた漁具をひっかけるもの)により揚収できるようにするなど巧妙でもある。

「さらにカニカゴ、バイカゴ、刺し網など使用済みの漁具を放置していくので、漁場が荒れる。日本が底引き網で魚を獲ろうとしたら、韓国の廃棄漁具が多すぎてあきらめた例を数多く聞いた」(緒方氏)

とりわけ韓国の横暴がひどいのは1999年の新日韓漁業協定で創設された暫定水域で、すでに日本の漁船は事実上締め出されている状態だとか。

「暫定水域は日韓両国が協議しながら、自由に使える海域だ。この概念を取り入れたため、新日韓漁業協定は領有に関する竹島についての韓国側のかたくなな主張をうまく回避できたといえる。しかし非常に豊かな漁場である新潟沖の大和堆の4割を含むなど、譲歩せざるをえなかった面もある。そして今や事実上、暫定水域は日本が使えなくなっている」(緒方氏)

休漁期がない韓国漁船は漁具を常に設置

2000年には鳥取県の沖合底引き網漁船が韓国漁船の底刺し網を破ったために韓国に連行され、賠償を求められた事件も勃発した。こうした問題については、政府ベースで抗議しても聞き入れられることはなく、民間の協議に委ねざるをえない状態だ。また休漁期がない韓国漁船は漁具を常に設置しており、日本漁船の操業を妨げる原因になっている。

すなわち暫定水域は漁場として荒らされたうえ、韓国官憲に検挙される危険もあるために、日本漁船にとっては入りたくない海域になり果てているのだ。

このように見ると、互いのEEZ内で許可された操業にしろ、暫定水域内での操業にしろ、韓国側には法を守ろうという意識が欠如しているのではないかと思わざるをえない。

実際に水産庁は「日本のEEZ内で操業する韓国漁船は、その7割が漁獲量の虚偽申告や無記入などを行っている。拿捕に至らない警告や注意の件数は非常に多い」と述べるとともに、「外国のEEZ内で操業する限りは、遵法意識を持ってもらいたい。それがなければ受け入れられないということにならざるをえない」と断言。ぜひともその姿勢を最後まで貫いていただきたい。

安積 明子 ジャーナリスト

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あづみ あきこ / Akiko Azumi

兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。1994年国会議員政策担当秘書資格試験合格。参院議員の政策担当秘書として勤務の後、各媒体でコラムを執筆し、テレビ・ラジオで政治についても解説。取材の対象は自公から共産党まで幅広く、フリーランスにも開放されている金曜日午後の官房長官会見には必ず参加する。2016年に『野党共闘(泣)。』、2017年12月には『"小池"にはまって、さあ大変!「希望の党」の凋落と突然の代表辞任』(以上ワニブックスPLUS新書)を上梓。

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