「逃げ恥」で話題の家事代行は共働きを救うか 年30万円を使う男が明かす使い勝手と合理性
ここまでドライに選択肢を示すと、あとは夫婦の価値観と選択次第ということになる。家事代行に掃除と洗濯は任せても子どものための料理くらいは自分で作りたいという人もいれば、「逃げ恥」で星野源さんが演じた津崎平匡のように、他人に下着を洗ってもらうのは気が引ける、という人もいるだろう。
家事代行から考えるおカネの使い方と生き方
「逃げ恥」では津崎平匡は「プロの独身」を自称し、主人公の森山みくりにその意味を問われると「平穏」と答える。刺激よりも平穏を愛するのがプロの独身であるという。
みくりとの契約結婚(住み込みの家事代行として雇うこと)で、栄養のある食事で肌ツヤは良くなり、家事や買い物などの雑事から解放されて好きなことに時間を使えるようになり、費用対効果は抜群、安定と充実な毎日で平穏な日常が送ることができているという。これは家事代行を利用している筆者自身も実感している。
まさか本を書いていた頃は家事代行がドラマでネタとなり、ここまで話題になるとは思いもしなかったが、もちろん新垣結衣さんのような可愛い家事代行の人が来るかもしれないといった話ではない(家事代行会社の中にはそういった下心のある人から従業員を守るため、独身男性の家には原則2人組で派遣すると決めている会社もある)。
おカネの使い方と働き方は直結している。産休・育休から復帰する女性がフルタイム勤務を選ぶか、時短勤務を取得するかどうかはその人の人生を左右しかねない重大な問題だ。キャリアを途絶えさせたくないと考える女性だっているだろう。ならば選択肢を狭めさせたり、可能性を摘んだりしないためにも、多少のコストを払うのは悪い選択肢ではない。「おカネの使い方はその人の生き方そのもの」と著書の中でも書いた通りだ。
もちろん、家事や子育ては人に任せられない仕事も多数あり、すべての家庭が家事代行を利用する選択肢は取れないだろう。どちらが偉いとか、正解・不正解があるわけもなく、あくまで夫婦がどちらを選びたいかという問題でしかない。
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