「逃げ恥」で話題の家事代行は共働きを救うか 年30万円を使う男が明かす使い勝手と合理性

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家事代行サービスは会社によって料金が異なる。「逃げ恥」で主人公の森山みくりは時給2000円と第1話で提示されているが、これは利用する側としては安めな水準だろう。

家事代行サービス大手のベアーズで、もっとも人気と紹介されているデラックスプランでは1時間あたり3300~3900円+交通費900円と提示されている。2時間×週1回のプランならば月額4万0093円、3時間×月2回ならば2万3184円だという(ベアーズHPより)。

週に1回来てもらえれば年間で50万円程度と結構な金額となるものの、共働きで夫婦とも正社員、一定以上の高収入ならば散らかった部屋でストレスを溜めてケンカをしながら生活をする状況を避けるために、年50万円のコストを払う価値があると考える人もいるだろう。子どもが小さい頃だけという限定的な利用もありうる。

家事の押し付け合いによるケンカは新しい……?

家事の負担を原因とした夫婦喧嘩は、多くの夫婦にとって身近な話題だからSNSで拡散しているのか……程度に思っていたが、実は現代の夫婦にとって身近であると同時に新しい問題でもある。

1992年、初めて共働き世帯が専業主婦世帯を超えた。その後の数年間は半々程度の割合が続いたが、それから急激に差が開き2015年には専業主婦世帯が687万世帯に対して、共働き世帯は1114万世帯と2倍近くまで広がっている(男女共同参画白書 平成28年版より)。これは結婚して新しく夫婦となる若い世代の多くが共働き家庭である事が影響している。

現在結婚する世代が子どもの頃はどうだったか。同じデータでいちばん古い数字では1980年は専業主婦世帯が1114万世帯に対して、共働き世帯は614万世帯と今と正反対だ。子育てをしている30代から40代の夫婦の多くは専業主婦世帯で育ち、家事は女性の役割という中で生活をしてきた。

これは男性が家事をできないのは仕方ないという話ではない。多くの夫婦が共働きで双方が家事も子育ても分担しながら生活をしていく。男女ともに未経験でお手本も無い事態に直面することでこれまでになかったトラブルが発生する状況は、極めて新しく現代的な問題であることを示している。

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