テレビに出ない芸人が「町作り」をすべき理由 ライブのチケット代はゼロ円でも構わない

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2000人相手の独演会のチケットは2014年も、2015年も完売したが、しかし、2000人の集客をコンスタントに続けていくのが大変であることには違いない。

しかも2016年は4000人ときた。2015年から2016年にかけてブレイクしたわけでもないのに、何を血迷ったか、人数を倍にしてしまった。酔っ払っていたのだ。

毎年、独演会が終わる度に「これから、また2000枚か……」という気持ちになるのだが、これを、さらに大きい規模で続けていかないとテレビに「NO」を出せない。

集客の自転車操業を終わらせる必要がある

そして、周りを見ると、確かな実力があって、確実に客を笑わせている"ライブ芸人”が次々に解散・引退していって、皮肉にも「芸人はライブでは食っていけない」という説を次から次へと証明している。

僕は「ライブで食っていけるようにならないと、テレビを面白くできない」という考えなので、お笑いライブの集客の自転車操業を終わらせる必要があった。

そんな時だ。

独演会を見に来てくれたお客さんが終演後に近所の居酒屋で飲んでいるツイートをあげているのを見つけてしまった。

たぶん、これまでだったら普通にスルーしていた案件だけど、この時ばかりは体に雷が走った。「なぜ、こんな当たり前のことに今まで気がつかなったのだろう?」と。

僕はこれまで、ヒーヒー言いながら集めた「2000人」というエネルギーを、終演と同時にリリースしてしまっていたのだ。

独演会に来たお客さんは、終演後、近所の「すしざんまい」とかに流れ、独演会の時間やチケット代以上のものを「すしざんまい」に落としていく。じゃあ、お客さんが「すしざんまい」から独演会に流れてきてくれるかといえば、それはない。

「すしざんまい」の社長が僕のところに来て、お礼がてら「すしざんまいっ!」というギャグを披露してくれるわけでもない。

お笑いライブに集めたエネルギーを、ただただ「すしざんまい」に垂れ流していたのだ。だから、毎年毎年、0から2000人をヒーヒー言いながら集めるハメになる。これが、お笑いライブが自転車操業になってしまっている原因。われわれ、お笑い芸人は、もう何十年もここから前に進めていない。

ちなみに、「すしざんまい」の寿司は美味しい。

とにもかくにも、この自転車操業を卒業するためには、新しい仕組みを作らなければならない。

どうするか?

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