シダックス、高級フィットネス参入の真意

志太勤一社長「ホンダF1に学んだ“究極"戦略」

原発の“広告塔”として知られた東京電力の旧渋谷電力館が、「シダックス・カルチャービレッジ」に生まれ変わった。左隣に見えるのがシダックス本社ビル

ただ、この数年、特に東日本大震災以降、心というものも、すごく大切だとつくづく感じている。つまり、健康産業として事業領域を拡大していくには、「運動」「栄養」「休息」に加えて、「心」の領域にもジャンルを広げていく必要がある。

他事業で受託した施設でもコンテンツ展開を模索

――心がカルチャーで、運動がフィットネス。4つの領域を全部そろえるということが、今回、カルチャーワークス事業を始めた狙いか。

もうひとつ、シダックスの守備範囲が、BtoC(対個人サービス)という個人のお客様に対する食事の提供、BtoB(対事業所サービス)という企業・法人施設の受託・運営というビジネス領域から、BtoP(ビジネス・トゥ・パブリック)という、地方行政の施設を運営していく領域まで拡大してきたこともある。給食施設のみならず、「道の駅」や温浴施設、自治体の持つスポーツ施設などの運営まで受託するようになってきた。

そうした施設でも、運動・栄養・休息・心という4つのコンテンツを展開したいと模索する中で、今回、渋谷のこの地(東京電力の旧・渋谷電力館)を縁あって借り受けることになった。運動・栄養・休息・心の4ジャンルを包含した企業グループとして展開していくため、心と運動の拠点をここに作り上げていく。

――シダックスは社会人野球(2006年廃部)に力を入れたり、最近ではロンドン五輪に調理師や管理栄養士を派遣して日本選手に食事を提供したり、運動との関係はもともと深い。

社会人野球では監督を野村克也氏にお願いし、キューバ選手も起用した。野村監督はプロの世界でトップレベルで、キューバ選手もアマチュア野球の世界トップレベル。社会人野球をやる中で、トレーニングについて学び、食事やメディテーション(瞑想)なども学んだ。もちろん当時、私たちの最大の関心事はやはり食事の部分だった。

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