シダックス、高級フィットネス参入の真意 志太勤一社長「ホンダF1に学んだ“究極"戦略」
トップアスリートだけでなく、私のような経営者など、健康ではつらつとしていなければならないリーダーの方々も、プレミアムVIP会員に想定している。そうした人々にとっては、運動・栄養・休息・心のバランスが非常に大切だ。疾患でリハビリ中の方々などにも、私どものプログラムを利用してもらい、元の状態に戻るだけでなく、もっと強く元気になっていただくお手伝いをしたい。
また、私たちがもうひとつ、このフィットネスでやりたいと思っているのは、トレーナーの育成だ。いつまでもずっとここに来続けなければならないということではなく、自分自身で自分をトレーニングできるようになるという意味で、「トレーナーになっていただく」ことが、私たちのフィットネスの大きなテーマだ。
そうしたトップアスリートの方々が、ときどき忘れた頃にまたここに戻ってきて、復習をし、日々、自分たちなりにトレーニングできるような形の指導をしていく。それが、個人利用のアスリートには、すごく共感をいただけるのではないか。
渋谷で講師を養成、カラオケ店でのスクールに展開
――カルチャーワークスで、フィットネスと並ぶもうひとつの柱がカルチャー。シダックスはこれまでも、既存のカラオケ店のルームを使って、カルチャースクール「シダックスカルチャークラブ」をやってきた。先ほど、トップアスリート向けの食事こそ「究極の食事」と言ったように、今回オープンしたカルチャーワークスのカルチャー部門も、「究極のカルチャー」を目指すのか。
そのとおりだ。シダックスのカラオケ店は現在300店ちょっとあり、3月末時点ではそのうち100店前後でカルチャースクールを展開していた。夏までには150店、全体の半分まで広げていく方針だ。今回、せっかくこの地でカルチャーワークスを始めることになったので、渋谷らしいコンテンツにこだわってやりたいと思っている。
渋谷というと「東京の渋谷」だったのが、「日本の渋谷」となり「世界の渋谷」と言われる時代になっている。渋谷には最先端の情報が集まるし、最先端の情報が発信される場所でもある。カルチャーの分野でも、エッジの効いた新しい時代のリーダー的な人たちのクラスを開講することにより、この渋谷から発信していきたい。カルチャーワークスを拠点にして講師を養成し、今後はそうした方々によるカルチャースクールを、全国のカラオケ店舗に展開していく。
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