シダックス、高級フィットネス参入の真意 志太勤一社長「ホンダF1に学んだ“究極"戦略」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

カラオケ店内に設置したスタジオは、(カラオケ用にも)たとえば50名でパーティーができるようなルームになる仕様だ。お客様の待合室などとしても使っていただいている。

シンクタンクを再編、アライアンス含めコンテンツ創出

――シダックスは、カルチャーワークスの立ち上げに合わせ、シンクタンクも再編した。

従来からある「シダックス総合研究所」では、アスリートの食事の研究を含め、どちらかというと社内向けのコンテンツ開発に向けた研究を行ってきた。今後、Bto2C、BtoBから、BtoPに拡大していく中で、お客様に提供していくものをよりアカデミックな形で発信していかなければならない。

また、事業領域が食の分野だけでなく、総合サービス産業としてお客様の健康をつかさどるようになっていったとき、シダックスだけで守備できる範囲は小さい。いろいろなアライアンスのパートナーと一緒になってやっていくには、2つのことをしっかり踏まえてやらねばならない。

ひとつは新しい時代のテクノロジーや、新しい科学技術を取り込み、お客様により効果的で効率的なものを提供するために、従来にないアライアンスやコンソーシアムを作って、新しい技術や商品を開発していくこと。これは「古きものを壊して、新たなことに挑戦していく」というテーマだ。もうひとつは、忘れてはいけないもの、ちゃんと守らなくてはいけないものもあるはずで、それを違う側面で真剣に研究していくということだ。

前者は「ウェルネスライフサイエンス研究所」、後者は「YUCARI(ゆかり)文化研究所」という形で、それぞれ研究所をつくった。ウェルネスライフサイエンス研究所では、他社とのアライアンスによる研究も重点的に行っていく。従来から、メニュー開発や食材調達などで関係の深かった味の素をはじめ、KDDIやアイリスオーヤマとのアライアンスを始めている。

これら2つの研究所に、従来からのシダックス総合研究所も連動することにより、お客様にとって価値あるものを創出していきたい。

(撮影:尾形 文繁)
 

大滝 俊一 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おおたき しゅんいち / Shunichi Otaki

ここ数年はレジャー、スポーツ、紙パルプ、食品、新興市場銘柄などを担当。長野県長野高校、慶応大学法学部卒業。1987年東洋経済新報社入社。リーマンショック時に『株価四季報』編集長、東日本大震災時に『週刊東洋経済』編集長を務め、新「東洋経済オンライン」発足時は企業記事の編集・配信に従事。2017年4月に総務局へ異動し、四半世紀ぶりに記者・編集者としての仕事から解放された

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事