吉野家、低価格競争に“逆張り”新商品 焼き丼2種投入、脱・牛丼依存に布石
「がつんとくるような牛カルビ丼が好き」(宮川氏)、「北海道生まれなので豚丼にはなじんでいます」(菊地さん)といったトークセッションを繰り広げた。
「焼味豚丼十勝仕立て」の刷新も検討か
新商品発表会で会見した吉野家(吉野家ホールディングス傘下で「吉野家」を運営)の門脇純孝(かどわき・よしたか)専務取締役は、「(価格改定で)牛丼の価値を再設計するという目標は達成した。夏からはセカンドステージに入り、牛丼を中心に据えながら周辺商品を強化し、吉野家の総合価値を高める」と宣言した。
同社は4月18日に牛丼の並盛り価格を380円から280円に値下げ。その効果もあってか、4月の既存店売上高(前年同月比、以下同)は111.1%と7カ月ぶりにプラスに転じた。続く5月も115.9%と底入れの状況が続いている。
ただ、その中身を見ると、4月も5月も客単価は前年を割り込んだものの、値下げによる客数の大幅増で補う形になっている。
今回、吉野家は旗艦商品の牛丼に対して、新商品群を「ネクストバリュー商品」と位置づけ、「ねぎ塩ロース豚丼」と「牛カルビ丼」を投入した。同社側では詳細を明らかにしていないが、今後は「焼味豚丼十勝仕立て」の刷新や、鶏肉系どんぶりの再投入などを模索しているもようだ。
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