「せっかく」という日本語に込もった深い意味 英語で表現してみるとしたら何と言う?

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最初に思いついた英単語が「originally」(もともと)でした。しかし、なんとなく違和感を持ちました。もっと過去との深い結び付きなどがあって、その結果として有難いことに「今」があるというような表現はないものか考えてみたのですが、いっこうにいい英訳が思いつきません。

そして、そもそも自分の「せっかく」の日本語の解釈が正しいのか疑わしく思えてきました。なぜなら、その言葉を使う状況によっては、言葉の意味が変わってしまうからです。一見、簡単に英訳できそうな言葉なのですが、実は非常に訳し難い言葉だったことに気がつきました。

「せっかく」を英語にすると

「せっかく」を英訳する前に、この言葉の日本語の意味を整理してみたいと思います。「せっかく」は日本語の副詞で、国語辞典によれば主に三つの意味があります。

一つ目は、「無理や苦労して」という意味です。

二つ目は、漢字で「折角」と書き、滅多に得難い、恵まれた状況を大切に思う気持ちを表します。

三つ目は、あまり見慣れないかもしれませんが、古い使い方で、全力を傾けて物事をするさまを意味することもあります。これは手紙文などで用いられます。例文として、「せっかく勉学に励みます」「せっかく協力を願いたい」などがあります。

これらの意味を頭で整理し把握しておかないと、意味がごっちゃ混ぜになってしまい、英訳も難しくなります。整理したうえで英訳していくと、一つ目の「せっかく」の意味は、「eagerly」(切に)、「at great pains」(無理をするさま)、「earnestly」(熱心に)などと英語で表現できるでしょう。頑張って物事に取り組む状況が英単語からも感じとられます。

二つ目の「せっかく」の意味は、「rare」(滅多にない)、「valuable」(価値ある)、「precious」(貴重な)、「fortunately」(幸運なことに)などが当てはまると思います。場合によっては、「since」(~なので)という言葉の後に理由を述べることで「恵まれた状況」という意味を強調することも可能だと思います。

ちなみに、日本人の青年と西洋人の女性との会話で使われていた「せっかく」の意味は、この二つの目の意味になります。

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