林大臣! 参院選はどうなりますか? 林芳正農林水産大臣vs.春香クリスティーン(上)

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そもそも、社会がそういう構造ではなくなっている。冷戦が終わって東西の対立というものがなくなると、「資本主義か? 社会主義か?」みたいなものもなくなったんですね。自由経済とか民主主義の世の中になってきていると、保守・革新の対立軸ではなかなか測れないことになってきている。

そういう中で、今のような現象が起きていると思うんですね。維新の会やみんなの党にもおそらく、いろいろな(国民の)期待はあったけれども、最初よりそれが下がってきていて、国民は期待の行き場所を求めている。そこで、自民党に今の経済政策を続けてほしいというところで勢いがあると、こういうことだと思っていたほうがよいのかと。自民党そのものの保守層がここまで増えて、われわれの今の支持率があるということでは必ずしもないと思います。

春香:なるほど。そんな中でも、政策が今後は通りやすくなるんじゃないかっていうのはありますよね。

林:そうですね。今度は参議院選挙が終わって、われわれが過半数をいただければ、6年ぶりにねじれが解消されます。自民党の中、そして公明党との連立で決まれば、あとは野党との折衝は今までよりは楽になると思いますね。そうなると今後は自民、公明の与党の中のプロセスというのが非常に大事だし、ある意味では難しくなると思います。

野党時代に再確認したこと

春香:派閥政治も薄れてきた中で、政策がぽんぽん進むのはもちろんいいんだけど、今度はどんどん「あれれ、こんな方向に進んでしまった」みたいなことにならないような対策は何かされてるんですか。

林:われわれが野党のときにやったのは、まず自民党の綱領(※4)、プラットフォームを何回か書き直すということでした。かなり大がかりに書き直して、自民党はどういう党かを、はっきりとみんなで再認識したんです。

「自助」、それから「共助」「公助」の順番というのを掲げ、日米同盟を軸にして外交関係を安定させると。大きく言うとこの2つをメインにする保守政党であり、そのうえで、この綱領がある意味、党内で憲法のように働く。

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