林大臣! 参院選はどうなりますか? 林芳正農林水産大臣vs.春香クリスティーン(上)
その憲法を踏まえてできているのが、選挙の公約です。参議院選挙や前回の衆議院のものを、広くいろいろな人の意見を聞いたうえで矛盾のないように作り、選挙で掲げて戦う。それで信任を得れば、政策を実現していく。このPDCAサイクル(※5)をちゃんと回していくということじゃないかと。そこで偏った政策になっていけば、ちょっと任せられないと、(国民から)チェックが入っていくわけですよね。
春香:昔と比べたら、それぞれのマイノリティの声も拾いやすくなると。
林:違った考え方の人もいらっしゃるでしょう。たとえば生活保護だと、まず(困っている方を)救ってからだと、革新というか左の人にはそういう考え方もある。市場に任せるのではなくて、政府が計画的に経済を運営すべきという考え方もあるかもしれない。
それら全部はたぶん聞けないので、まず、複数政党主義ということであれば、われわれはこっちのほうですよということは示す。そのうえで冷戦以後の時代はかなり幅広くなってきているので、よい政策を取り入れながら、綱領に合致するものはどんどん幅広く取り入れていくと。それが基本的な考え方でしょうね。
※4 自民党の綱領……平成22(2010)年1月24日に発表。
※5 PDCAサイクル……継続的な事業活動の改善を推進させるマネジメント手法のひとつ。PDCAとはPlan(目標・計画)、Do(実行)Check(点検・評価) Act(処置・改善)の頭文字。
※この対談の後編は、7月3日(水)公開予定です
(構成:江口和孝、撮影:今井康一)
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