「大戸屋」はなぜ「やよい軒」に勝てないのか?

お家騒動より深刻な"低収益"という問題点

お家騒動に揺れる大戸屋だが、もっと深刻な"収益性"という問題点を抱えている(撮影:尾形文繁)

「大戸屋は儲からない。投資が重たい割に回収が少ないので、既存のフランチャイズ(FC)オーナーはこれ以上店舗を出したがらない」――。こう嘆くのは定食チェーン「大戸屋」の関係者だ。

これまでに何度も報じてきたように、大戸屋HDでは2015年7月の実質創業者・三森久実会長の急逝を機にお家騒動が勃発。役員人事を巡り、会社側と創業家側が対立している。

15年間、利益はゼロ成長

お家騒動の陰に隠れて目立っていないが、大戸屋は従来からもう1つの問題を抱えている。2001年の上場以来、売上高は増えているのに、営業利益がほとんど変わらないという”収益性”の点だ。

営業利益は2001年度に6.1億円、その後ピークだった2013年度に7.5億円になったが、前2015年度は6億円にとどまった。実に15年間にわたって利益はゼロ成長にとどまった計算になる。

9月下旬には、経営陣と創業家が対立に至るまでの経緯を第3者委員会に調査させるという異例の報告書を公表。そして11月4日に会社が満を持して公表したのが、中期経営計画だった。公表した中計では、ブランドやマーケティングのテコ入れと国内外でFC中心に出店加速をさせるという方針を示した。

収益面では前2015年度に売上高260億円、営業利益6億円だったものを、2019年度までに各296億円、13.7億円まで引き上げるというものだ。店舗数も2015年度の435店(国内342店、海外94店)を564店(各414店、150店)に増やすとブチ上げる。

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