株価乱高下の犯人はヘッジファンドじゃない ぐっちーさんが読む、ちょっと先のマーケット

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岩手県紫波町での試み

ご存じの方も多いと思いますが、ワタクシは4年ほど前から岩手県紫波(しわ)町という所で「オガール紫波プロジェクト」という地方開発プロジェクトにかかわっております。

おかげさまで、すでに1年がたちますが年間集客者数90万人をたたき出し、地方再生モデルの成功例としてあちこちで取り上げられるようになりました。

そして、つい先日、14日の財政諮問会議にて「PPI/PFIの抜本改革に向けたアクションプランについて」という資料にて、民間資金活用の成功例として取り上げられました。おかげさまで取材殺到なのですが、ちょうどマレーシアに出張していたので、私は大分助かりました(笑)。

そして笑ってしまったのは、そのあとに出てきたこの記事です。

PFI融資を強化へ=海外経験を活用-三大銀グループ

まあ、それぞれ豊富な経験を生かし、陣容を拡大、積極的にやっていきたい、という話のようなんですが、この人たち、多分誰も経験がありません。

PFIと言っても実態はCDO、つまり証券化商品なのでありまして、邦銀の皆様が組成したCDOなどアメリカでは聞いたことがないのです。一体「どんな豊富な経験」を教えて頂けるのでしょうかね(笑)。

さらに4年前に、このアイデアをお持ちした時にここに出ているどのメガバンクも、紫波町の案件は完全に門前払いでした。相手にもされない、というより仕組み自体が全く理解できていない、というしかなかった、というのが私が自分で話をしてみた感想ですがいかがですか。都銀にお勤めで反論のある方おられますか?

地元の東北銀行も全く経験がなかったのです。しかし、地元のために何とかしなければ・・・というチャレンジ精神を大いに発揮され、最後にすべての融資部分を単独でコミットして頂きました。

もちろんその他の岩手の金融機関には相手にもされませんでした。

こういう金融機関にお会いするのは日本では珍しいのでちょっとびっくりしましたが、チャレンジせずにひたすら資金を豚積みにしている金融機関は少し真面目に考えるべきです。

次ページまともに融資できない金融機関は存在意義がある?
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