就活のライバルは新卒学生50万人だけでない

外国人海外大学生を日本企業はこう採用する

今後、採用数を伸ばしていこうと考える企業では、採用した海外の学生が、その高い知的探求心や自発性を発揮して積極的に仕事に取り組んだ結果、入社数年後には海外駐在を任されたり、期待値の高いポジションに抜擢されたりと、活躍している例が見受けられます。こうした企業は、立ち上げ期から継続して、高い期待を抱いて海外の大学生を採用しています。

課題は「採用」から「定着」へ移行

他方、採用した外国人海外大学生がはたして本当にこの会社で活躍しているのか、いったん検証しようという動きも見られます。このまま継続するのか、あるいは縮小させるのか、企業の中には、一度採用をストップしてじっくり検証したうえで、次年度に採用を再開したところもあります。とはいえ、導入した企業の多くは、採用を継続しています。

日本人と比べて、短いスパンでのキャリアアップを求める傾向にある彼らを、どのように育てて定着させ、活躍してもらうか。導入企業の多くが、外国人海外大学生の“採用”から、その“定着”へと、重心を移しつつあるようです。

外国人海外大学生の採用を導入した企業は、採用を継続する理由として、外国人海外大学生ならではの強みを、以下のように評価しています。

第一に、高い目標を自ら掲げて、積極的にチャレンジできるところ。そもそも母国を離れ、異国でファーストキャリアを築くのに日本を選ぶということは、とてもチャレンジングなことです。その志の高さを買っているのです。

第二に、企業側から強制力を働かせなくても、自ら学び続ける主体性や、学びに対する貪欲さがあること。仕事に対する能動的なスタンスが非常に評価されています。

外国人海外大学生の採用は、実数が急増しているわけではありませんが、就職みらい研究所の『就職白書2016』によると、2017年卒採用において、海外の大学・大学院卒の外国人学生を採用予定の企業は全体の1割強、従業員数5000人以上の大手企業にいたっては3割程度にも及びます。

立ち上げ期から、外国人学生採用に積極的に取り組んできた大企業に採用数が多いのは、この数字を見ても明らかです。

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