ネットメディアだけで、そんなことが可能かと思われる方もいるに違いない。仕組みはこうだ。
イベント前は、会員アプリを活用し、会員一人ひとりに直接告知をした。スマートフォンアプリの場合、位置情報と連動して情報を配信できるため、会場である2店舗の付近にいる会員に告知し、参加を効率的に促せる。
当日は、「Twitterでお気に入りのコーディネートを投稿するとプレゼントがもらえる!」と、消費者にリアルタイムで参加してもらい、イベントをさらに広く拡散させる。同時に、「Ustream」を使い、イベントの様子を“生中継”で動画配信をした。
さらに翌日は、「YouTube」で映像配信。イベント終了後も、誰でも動画にアクセスして楽しめるようにした。
ネットで動画配信をすることで、会場となった2店舗だけではなく、全国の店舗に顧客の来店を促すことができる、という。
ジーユーのダイレクト事業部でリーダーを務める萩原将人氏は、従来のマスメディアにはないネットメディアの利点を次のように話す。
「アプリやネットメディアを使うと、告知から終了後に至るまで、リアルタイムにイベントを動かせる。企画が形になるスピードも早い。テレビCMを制作すると、何カ月も前から仕込み、地上波の枠を買う必要がある。YouTubeなら、翌日には配信でき、コストも非常に低い」。
ダンスパフォーマンスで新店舗をアピール
この4月には、「フラッシュモブ」も決行した。フラッシュモブとは、不特定多数の人が公共の場所に集合し、ダンスなどを突如、披露するようなパフォーマンスのことだ。
ジーユー神戸ハーバーランドumie店のオープンを記念し、ダンスとファッションをテーマにしたフラッシュモブを実施した。店頭でのインパクトある演出に多くの人が足を止め、新店舗オープンの認知を派手に高めた。YouTubeでは、5万8000人以上の人が閲覧している。
こうしたイベントの企画は、萩原氏とジーユーのマーケテイング部PRチームリーダーの長谷太介氏が2人で練る。社内では「史上最強のいたずら班」とも称される、会社公認の“やんちゃ”コンビ。彼らの考えるO2Oでは、「驚き、感動、楽しさ」を消費者に届けることを重視している。
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