元フィリピン大統領が語る対中修交の舞台裏 88歳の特使が中国で行ったこと

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訪中して習近平国家主席(左)と握手するフィリピンのドゥテルテ大統領(右)。北京で20日撮影(写真: ロイター/Thomas Peter)

3カ月前にオランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は、西フィリピン海(南シナ海)の資源をめぐる中国の主張には法的根拠がないとの判断を下した。これにより同海域でのフィリピンの専有権が認められた。中国はこの裁定を認めず、かつて友好的だった両国の関係は冷え込んでしまった。そろそろぬくもりを取り戻すべき時だろう。

両国関係の改善のため、フィリピンのドゥテルテ現大統領は裁定の直後、88歳になる私に中国への特使となるよう要請した。

香港の友人経由で中国要人に接触

私はまず個人的な友人を含む香港のバンカーたちを通じて、かつてフィリピン大使や外務次官を務め、現在は全人代(中国の国会に相当)外事委員会を率いる傅瑩氏にコンタクトを取った。

彼女に会えたのは幸運だった。南シナ海問題だけでなく、フィリピンの政治や文化にも精通していたからだ。最初の予備的会合では、中国南海研究院の呉士存院長にも会うことができた。

会合の雰囲気は友好的だった。傅、呉の両氏はあくまで個人として、中国とフィリピンの恒久的な平和と関係強化への道を開く必要性について率直な議論をしてくれた。

しかし、十分な雪解けには至らなかった。両国の領土問題は複雑化しており、最初の会合で出された結論は、緊張を緩和するためにも信頼構築に向けた議論がまだ必要だということだった。両国間のこうした議論は、時間をかけて広範囲な事柄を対象に実施していく必要がある。

中国とフィリピンの両国間でまずすべきことは、海洋保護についての合意である。両国の緊張を回避するためには、南シナ海での漁業権を慎重に管理すべきだ。漁業面での協力は違法薬物取引や密輸、汚職の取り締まりと同様、両国間の議題に加えられてよい。観光面や貿易、投資の促進などのため、両国はまだ互いに努力することができる。

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