イランの核開発問題には注意が必要
ただし、目先の1~2年くらいの間は、イランの核開発問題の情勢いかんによっては、原油価格が120ドル~130ドル程度まで高騰するリスクも意識しておかなければなりません。イスラエルがイランに軍事攻撃を仕掛ければ、イランおよび周辺国の原油供給が急激に減少する懸念があるからです。いまのところ、アメリカがイスラエルに自制を促していますが、イランが核開発をやめない限り、遅かれ早かれイスラエルの攻撃を止めることはできないでしょう。
ほんの10年前には、地下2000~3000メートルの地層にあるシェールガスやシェールオイルを採掘・回収するのは、技術的に極めて困難とされていました。同じく10年前には、海面下3000メートルの海底の、さらに3000~4000メートル下の地層にある原油を発見・採掘するのも、絶対に不可能といわれていました。
ところがいまや、絶え間ない技術革新によって、どちらもいとも簡単に行われるようになっています。こうした歴史を振り返ると、現時点では開発が困難であるといわれている事例についても、10年後あるいは20年後には新たな技術革新によって解決されている可能性が大きいのです。ですから、再びピークオイル論が台頭し、原油が高騰するような事態は、二度と起こらないと考えられます。
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