顧客は東京へ?北陸新幹線に焦る関西財界

長野―金沢ルート開通で、東京―金沢は2時間半に

一方、見方を変えると、これは「新幹線vsエアライン」とは別の、もうひとつの競争軸もあぶり出す。従来、観光やショッピングで大阪などへ向かっていた北陸の客が、富山や金沢を起点に、「今度は東の東京へ、一斉に流れる」(在阪企業トップ)懸念があるからだ。

焦る関西財界は、北陸新幹線の「関西延伸」を要望していた。しかし、現段階で決まっているのは、2025年度末に開通する、金沢―敦賀(福井県)間までだ。さらにその先の敦賀以降となると、各地元で長くもめていた。

これまで関西延伸で候補に挙がっていたのは、敦賀―米原(滋賀県)を結ぶ「米原ルート」、敦賀―京都を結ぶ「湖西ルート」、敦賀―新大阪を結ぶ「小浜ルート」、の3つ。いずれも東海道本線と北陸新幹線を結ぶ起点になる。だが各自治体の思惑は錯綜し、意見集約は難を極めていた。

たとえば小浜ルートでは、主に県内を通る福井県の思い入れが強いものの、敦賀駅と新大阪駅がダイレクトで結ばれるため、京都駅が外される。しかし米原ルートでは、米原・京都・新大阪駅を全て通ることから、最も所要時間がかかってしまう。

結局、先の3月、関西広域連合は早期着工を優先するために、米原ルートを選択。政府に提案することを決めた。広域連合の試算によれば、敦賀―米原間の開通を2038年とはじいている。

次ページリニアが開通すれば、一段とパワーシフトが起きる?
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