進む円安ドル高、次の重要なドルの節目は? ディーラー歴20年の達人が読む為替

拡大
縮小

各国の中央銀行の金融政策の違いが、最近の為替市場の注目材料なのは変わらず、ということか。

22日は、日銀政策決定会合、英BOE議事録発表(5月8日、9日分)、バーナンキ米FRB議長議会証言、さらにFOMC議事録公表(4月30日、5月1日分)と、なんと「中央銀行ネタ4連発」とすごい1日だった。おかげで寝不足になってしまうのは確実となった。

それぞれの事情で動いたマーケット

マーケットはそれぞれの事情で動いたという感じがするが、やはり一番影響力があるのは米国の金融緩和の行方だ。その意味では「ベン(バーナンキ)の言葉」に市場は注目していた。結果はどうだったろうか。「適切な金融政策スタンスを維持するために、資産買入れペースを拡大、もしくは縮小する用意がある」。ここらあたりは一般論だろうか?

一方で、「FOMCは低金利を維持するリスクを意識しながら(ここらへんはタカ派に配慮したのか)・・・、金融政策の時期尚早な引き締めは景気減速や回復の頓挫、インフレ率の一段の低下といった多大なリスクを招く恐れがある・・・」

結局は、どっちなんだろうか?明確なヒントは与えてくれない。

次ページ材料を十分に織り込めなかった市場
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT