以前、雑誌を読んでいたら、面白い記事がありました。タレントのテリー伊藤さんのコラム。テーマは「石田純一がモテて、福山雅治がモテない理由」。この2人から聞いた話をまとめた実話ベースのコラムですが、多くの方は「意外」と思うのではないでしょうか?
外ズラだけ見ると、男としては福山さんの圧勝です。仕事はできるし、肉体的なエネルギーもありそうだし、顔はハンサム、声もイケてる。でも、福山さんが語ったところによると、「テリーさん、僕、実は全然モテないんですよ……」だそうです。
にわかには信じられない話ですが、その理由を聞くと、なるほど納得です。福山さんは相手の話を黙って聞くことができず、つい「それは違うよ」とか、「もっとこうしたほうがいい」と口を挟み、果てはお説教までしてしまう始末、なんだそうです。確かに相手は疲れるし、ウンザリすることでしょう。話を聞いてほしいときに、話の腰を折られたり、否定されたりしちゃったら……。
一方の石田さん。女性にモテるコツは「話を聞くこと」と前置きしたうえで示した実例がスゴいのです。さすが50代半ばで22歳年下の美人を射止める人は違うと思わせます。それは、女性と話をしていて、「うん、うん」「そうだね」と相づちを打つ以外、何時間もまったくしゃべらない、相手の話をひたすら聞くだけということがあるのだそうです。
すごい聞き上手。というより、すごい忍耐強さ
話し手と聞き手の時間感覚は違います。話をしているときには、あっという間に時間が経つもの。その一方で人の話をじっと聞いているときには、時間が経つのがやけに長く感じます。会社の上司との飲み会で、一方的に話を聞かされるのが苦痛だったことはありませんか? 聞くのはたいへんな作業です。それだけに自分の話を「うん、うん、そうだね」と共感を示しながら、じっくり聞いてくれる相手はありがたいもの。そしてその相手に好意を抱くものです。
女性の場合にはこの傾向が顕著です。「話を聞いてほしい」つまり「共感」してほしい。これこそが、女性が会話に求めるニーズだからです。
石田さんが福山さんより女性にモテるのは、こうした理由から。昔から言われているとおり、「聞き上手」がモテる、というわけです。にもかかわらず、多くの男性は「何か話さなければいけない」という思い込みが強すぎます。特にオジサン世代が若い女性を目の前にすると、「年長者だから」「社会の大先輩だから」と気負いすぎて、会話をリードするべき、つまり「何か話さなければならない」と考えて、相手のニーズを見誤ってしまうのです。
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