異次元の金融緩和で、日本は再生するか?

日銀短観から読み解くアベノミクスの行方(下)

4月3日と4日に行われた日銀金融政策決定会合では、今まで以上に金融緩和を進めるべく、マネタリーベース(資金供給量)を2年間で倍増させるなどの方針が決定されました。これによって2%の物価安定を目指していますが、私は、物価は上昇せず、株式や不動産など資産価格の上昇だけが進むのではないかと懸念しています。今回は、前回から引き続き日銀短観のデータを見ながら、「異次元の金融緩和策」の先に何が起こるかを考察していきます。

バブル期から続いている日本経済の供給過剰

日銀短観の資料には、過去40年間の業況、需給などの推移も掲載されています。日銀短観には、製造業と非製造業の業況判断DIの推移を表したグラフがあります。これを見ると、景気の山と谷が非常によくわかります(日銀短観:8ページの業況判断の推移参照)。

近年の状況を振り返りますと、リーマンショックの影響で2009年に大幅に落ち込みました。その後は一時的に回復したものの、2011年3月の東日本大震災、超円高の到来などによって、悪化傾向が続いていました。特に、2009年の落ち込みは、すさまじかったことがわかりますね。

しかし、バブルの頃はもっと驚くべき状況だったのです。製造業、非製造業ともに、1987年から1991年あたりにかけて、高い山となっていますね。この時期、超好景気が続いていたのです。特に大企業は、60近くまで上昇しています。これは「3カ月前に比べて景気が良くなっているか」という調査ですから、80%の企業が業況を「良い」と答え、20%が「悪い」と見ていたということです。つまり、この間、ずっと景気が良くなり続けていたというわけです。

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