スタバが満を持して挑む、日本の「お茶革命」 今度は紅茶にあのフラペチーノの技術も注入

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そこで今回は、従来の紅茶をベースに、付加価値をつけた商品を投入することとなった。特にこのシトラスティーで発揮されているのが、生果物の果汁を多く使っていることだ。

注ぎ込んだフラペチーノのノウハウ

都内で会見する水口貴文CEO(写真中央。記者撮影)

これは今までフラペチーノを販売するにあたり、バナナや白桃などの新鮮な果物を店舗で仕込んで、商品として提供してきたノウハウが存分に発揮されている。

スターバックスはシトラスティーを皮切りに、今後もティー分野で積極的に新商品を投入していく計画だ。「フラペチーノで培ったクリームやチョコレートなど、さまざまな食材の組み合わせを検討していく」(会社側)という。

飲料大手の伊藤園の推計によれば、コーヒー飲料の市場規模は9400億円だったのに対し、紅茶は4600億円で、緑茶は4150億円と、半分以下だった(2015年)。紅茶業界では、2010年の『TEA’S TEA』や、2011年の『午後の紅茶 無糖』(キリン)『ブレンディ スティックティーハート』(AGF)などヒットが相次いでいるが、いまひとつ市場拡大に拍車がかかっていない。

「ティーをコーヒー、フラペチーノに次ぐ第3の柱に育てる」と水口CEOは意気込む。フラペチーノは爆発的に売れるまで、10年近い時間がかかった。スターバックスは停滞する紅茶市場で、新境地を切り開くことができるのか。 

 

松浦 大 東洋経済 記者

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まつうら ひろし / Hiroshi Matsuura

明治大学、同大学院を経て、2009年に入社。記者としてはいろいろ担当して、今はソフトウェアやサイバーセキュリティなどを担当(多分)。編集は『業界地図』がメイン。妻と2人の娘、息子、オウムと暮らす。2020年に育休を約8カ月取った。

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