イオン東戸塚、巨大キッズ専門フロアの中身 不振の総合スーパー改革の切り札となるか
店内に設けられた木製の遊具で無邪気に遊ぶ子供たち――。
9月24日、横浜市戸塚区に日本最大級のベビー・キッズ専門フロアを擁するGMS(総合スーパー)、「イオンスタイル東戸塚」がリニューアルオープンした。
イオンスタイルは、消費者ニーズの多様化に応じ、地域ごとの特性に合わせた売り場やサービスを提供するGMSで、従来の全国一律のイオン店舗と一線を画する。現在、北は秋田から南は沖縄まで、約35店が営業中だ。たとえば、最寄り駅から徒歩4分の「イオンスタイル多摩平の森」は、飲食店を多く構えることで近隣住民だけでなく駅利用者の囲い込みを狙った店舗だ。
東戸塚店のある戸塚区は、東京や横浜中心部などへのアクセスが良く、ファミリー世帯の住むマンションが多い。だが、「近くに子供たちが遊べる施設が少なかった」(同店ベビー・キッズ専門フロア責任者の小澤仁氏)
そこで、イオンは店舗の大幅リニューアルに着手した。4階建ての3階部分を「キッズリパブリック」と名付け、ワンフロアまるごと、ベビー・キッズの専門店とサービスで埋め尽くしたのだ。
子育て家族、共働き夫婦に照準
冒頭の木製遊具だけでなく、自分の姿を映して遊ぶ大型スクリーンや、週1~2回開かれるワークショップなど、子供が楽しめる仕掛けが目白押し。フロア内のカフェには0歳から8歳までが遊べるプレイグラウンドも併設されている。
子育てに奮闘中のママやパパをひきつける売り場づくりにも余念がない。子供服や雑貨のブランド数は国内外30以上。赤ちゃん休憩室の近くには、定期的に来店する助産師や歯科衛生士に出産や育児の悩みを相談できるコーナーを設けた。
1階の食品売り場では、45種類もの総菜を量り売りで提供し、共働き夫婦や子育て家族の時短・簡便ニーズに対応。2階の自転車売り場は、チャイルドシートの品ぞろえが豊富だ。4階のフードコートも家族でくつろげるよう、300席以上に拡大した。
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