国会の二軍?それでも参院選が注目なワケ 歴代の総理大臣はゼロ。衆議院に比べ、存在感も超希薄
当選回数だけじゃない!議員の序列はこう決まる
衆議院と参議院が競い合っているのはこれまで説明したとおりですが、衆議院議員は衆議院議員の中で、そして参議院議員も参議院議員の中で、それぞれに序列があることを、皆さんご存じでしょうか?
まず衆議院議員では、序列のいちばん上は小選挙区当選議員、次は比例復活議員、最下位は単独比例議員です。国民の声をつねに直接聞くことができる選挙区を持っているか否か、そしてその選挙区で勝ったか否かで、発言の重みが変わってくるのです。全員同じ衆議院議員なのだから、みんな平等というのはフィクションです。
また、やはり当選回数による序列もあります。特に、3期以上とそれ未満では大きな違いです。1回はまぐれでも当選でき、まぐれが2回続くこともあります。しかし3回当選すると、もはやまぐれではなく、以後連続して当選する可能性が高いと言えます。すると、政治家同士でも丁寧に接する必要が生じ、また官僚からしてみると、いつか自分の上司(大臣)になる可能性があり、丁重に扱う必要が出てくるのです。
官僚にレク(説明)をお願いすると、国会議員としてのランクにより、説明に来る官僚のランクも異なってきます。官僚である元同級生から聞くところによると、「○○先生? あ~まだ1期目だからお前が行っといて」といった会話が、各省庁でよくされているといいます。
同様に参議院議員の中にも序列があり、選挙区選出議員と比例区選出議員では、選挙区選出議員のほうが格上といってさしつかえなさそうです。ただし、参議院の比例代表は全国比例であり、政党名と個人名を併せた得票数により政党の議席数が決まり、各候補者の個人名での得票数により政党内での当選者が決まるという非拘束名簿式であるため、多くの個人票を獲得した上位当選者、つまり政党に大きく貢献した議員は、立場が高くなる傾向があります。
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