マツダが劣勢の北米に投じる「CX-9」の実力

クチコミを意識した生き残り戦略とは?

3列シートを備え全長が5メートルを超える「CX-9」(著者撮影)

9月中旬、アップルのiPhone 7発表会の熱気を体感したその足で、カリフォルニア州オレンジカウンティにあるマツダ・ノースアメリカン・オペレーションズ(北米マツダ)へと向かった。マツダが北米向け専用車種と位置付ける「CX-9」を体験するためだ。

昨今、特徴的なデザインや走りのよさ、優れたエンジン技術などにより、日本におけるブランドイメージを急速に高めているマツダだが、実は北米でのブランドイメージも極めて高い。

インターブランドが毎年発表している「Japan's Best Global Brands」の2016年版では、13位にランクイン。算定されたブランド価値は18億9900万ドルで、昨年に比べ36%も増加。北米市場で大躍進しているスバルに次ぐ評価を得た。

北米市場におけるマツダのシェアは、わずか1.7%

画像を拡大
ブランド力は高いが、北米でのシェアは1.7%と低い

さらにコンシューマリポートによる自動車ブランドランキングでは、1位レクサス、3位トヨタに挟まれての2位に輝いた。この後に続くブランドがアウディ、スバルだと言えば、その評価の高さが伺えるだろう。コンシューマリポートのブランドランキングは、必ずしもブランド人気そのもので決まるものではないが、こちらも昨年6位からの急上昇。筆者が訪れる街におけるマツダ車の数も年々増えているような感触を持っていた。

ところが、北米市場におけるマツダのシェアは、わずか1.7%しかない。北米市場で3~5位を占めるトヨタ、ホンダ、日産はもちろん、9位につけるスバル(3.3%)の半分程度の販売台数しかない。

高いブランド力を持ちながらも低いシェアにとどまる理由については、コラムの最後に書き添えて次の記事へとつなぎたいと考えているが、そんなマツダが北米市場攻略の戦略車として投入したのが、ミドルクラスSUV「CX-9」である。

次ページなぜミドルクラスSUVなのか
自動車最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナショックの大波紋
  • 日本野球の今そこにある危機
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 溺愛されるのにはワケがある
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
「賃料補助」は焼け石に水<br>飲食店を追い込む“遅い政治”

多くの飲食店経営者が自粛要請に応じています。政治に求められるのは救済プランの素早い策定ですが、与野党案が固まったのは5月8日。せめて第1次補正予算に盛り込まれていれば――。永田町の主導権争いが、立場の弱い人たちを苦しめています。