“構造不況”のシャツ業界で、儲ける方法

専門店トップ、東京シャツの鈴木社長に聞く

「ワイシャツ」「ドレスシャツ」「カッターシャツ」――。シャツはビジネスシーンに欠かせないアイテムだ。国内市場は年間約5000万枚と推定される巨大なマーケットである。
ただ、日本国内向けにビジネスを展開するさまざまな産業が抱える問題は、シャツ業界にも共通する。人口減に伴う需要の先細りと低価格化だ。市場が広がらない中で、競争が激化。採算悪化に悩み、耐えきれず退場する企業もいる。
この“構造不況”な業界で、10期連続増収、利益率2ケタの高収益企業が存在する。その名は東京シャツ。「BRICK HOUSE(ブリックハウス)」や「シャツ工房」などのブランドでシャツ専門店を展開する。2013年2月期は売り上げ約120億円と、シャツ専門店として売上高2位の「メーカーズシャツ鎌倉」に4倍の差をつけ業界トップ。年間約330万枚のシャツを販売する。
東京シャツはもともと、百貨店向けを主体とするシャツの製造卸企業だったが、商品の企画・製造から小売りまでを一貫するSPA(製造小売業)へと変身を遂げたのが、今日の姿につながっている。今年4月には日本全国で200店を達成した。“構造不況”のシャツ業界で儲ける方法とは? 鈴木正利社長に話を聞いた。

いち早くSPAへ転換

――東京シャツとは?

当社のことは社名よりも、「ブリックハウス」や「シャツ工房」などのブランド名でご存じの人が多いかもしれません。もともとは東京・浅草橋の繊維問屋街で、シャツの製造卸を約50年間やってきましたが、1997年に大阪・梅田に「シャツ工房」1号店を出し、小売業に乗り出しました。日本にまだSPAという言葉がない時代に、いち早くSPA業態へ転換を果たした企業です。

郊外型店や都心のツープライス店を持つ紳士服専門店が最大のライバルですね。シャツ専門店で1位といっても、青山商事やAOKI(ホールディングス)などは100坪くらいの店舗で、20~30坪くらいのシャツ売り場を全国に展開していますから。

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