大和ハウス、コスモスイニシアをついに買収 首都圏強化でマンション4強に迫る

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増資金額は全額を優先株買い取りに

――今回の100億円規模の出資は借り入れへの返済ということだが、前向きな事業への投資は。

大和ハウス・小川哲司副社長 融資保証枠を180億円設定するということで考えている。

コスモスイニシア・高木社長 今回の増資資金については、ほぼ全額を優先株買い取りに充当させていただく。

――首都圏のマンション戸数など目標は。

大和ハウス・大野社長 とにかく首都圏での大和ハウスの物件を多くしたい。だが、就任時から何度も言っているように、マンションの戸数の拡大目標は定めない。マンション事業はかなりリスクの高い事業であるからだ。お客様に提供できるいい物件、最高のものが出てきた時にマンションをやっていく、という姿勢で今後も考えていく。ここでシェアトップを取るとか、首都圏で何戸以上とかという目標は定めない。

――これまで大和ハウスが首都圏でのマンション販売で出遅れていた事情は。

大和ハウス・大野社長 ブランド構築も、物件取得手段の構築も遅れていたからだ。そもそも大阪出身の企業であり、なおかつ戸建て住宅をどうしても中心に考える傾向があった。マンション専門業者のようにどんどん展開できるというノウハウに乏しかった。今の時点では、大和ハウスの中で事業部をつくり、専従でやらせている。いろいろな力を借りながら強化していきたい。

マンションのブランドは統一しない方針

――(コスモスイニシアが上場を維持するということについて)親子上場に対しては厳しい見方もある。

大和ハウス・大野社長 そのつど考えればいい。スタート時点についたところなので、この時点では、いっしょにディスカッションしながらやっていく。この先によりよい形があるということならば、いろんな変化を求めてやっていく。(100%完全子会社化するかどうかについては)それは(回答を)差し控えたいが、いろいろな可能性はある。

コスモスイニシア・高木社長 今回の提携においては、上場維持を尊重していただいて、コスモスイニシアらしい人材力を活用しての提携戦略をぜひ、というご希望を(大和ハウスから)いただいている。首都圏マンション事業においては、当社は直接の販売部隊を抱えているので、当初から販売面の協力もさせていただける。用地の情報(交換)も、すでに行っており、今後はシナジーをよりいっそう高めながら、お互いの価値の向上を生み出していくことが当面の役割と考える。

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