大和ハウス、コスモスイニシアをついに買収 首都圏強化でマンション4強に迫る
当社も首都圏強化がマンション事業の一番の柱と考えており、これを全体の50%の比率まで持っていきたい。その意味で、シナジーが相当あるのではないか。また、コスモスイニシアでは、首都圏での土地の仕入れの7割が相対(あいたい)であり、大和ハウスにない強みを持っている。
(首都圏で50%を目指す背景は)今後の人口動態、少子高齢化、人口減少を考えると、人が集まるのは首都圏が中心となる。そこで当然、首都圏強化という方針をマンション事業でも出している。
いたずらにマンション戸数拡大は追わない
――両社のマンション戸数で合計4000戸を超える数字となり、不動産経済研究所の数字によると、業界4番手の住友不動産に迫る。
大和ハウス・大野社長 たしかにマンションは2012年度で4116戸という戸数になる。これは業界5位であり、業界3位にも限りなく近い数字になる。ただし、大和ハウスグループとしては、マンション事業は適材適所によい物件を提供するという考えであり、むやみにスケールを求める方針ではない。どうしてもトップにいく、という提携ではない。
――首都圏では、コスモスイニシアは単独で事業を続けていくのか。共同での事業も進めるのか。
コスモスイニシア・高木社長 大型入札案件においては、なかなか相対での用地取得は難しい。ここ2~3年の当社の首都圏展開では50~100戸の中規模案件をこまめに手がけるのが主だった。あまり規模が小さいと、大和ハウスに共同事業を持ち掛けるとしても、効率の問題がある。
中小規模の案件に集中し、相対取引で収益性を高めるという、今までの戦略は変えない。ただ、従来は手掛けられなかったものでも、大和ハウスに持ち掛けられるような機会をたくさん作っていきたい。
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