核戦争開始を通告 北朝鮮の真の狙い

国際社会への挑発をエスカレートさせる理由とは

(KCNA/Xinhua/アフロ)

2月12日に核実験を実施して以来、北朝鮮の動きがたけだけしい。米国と韓国との全面対決突入宣言や朝鮮戦争停戦協定の白紙化、南北不可侵合意の破棄、南北軍事通信線の遮断、米国との戦時状況突入宣言……。北朝鮮から聞こえてくる言葉を聞いていると、一方的に戦争に突入しかねない雰囲気だ。さらに4月4日、北朝鮮の国営メディアは「核戦争の開始が承認された状態であることを、米ホワイトハウスとペンタゴン(国防総省)に通告する」と報道した。

だが、本質はこれまでの「崖っ縁戦略」と同じ、と韓国統一省関係者は言う。「挑発を繰り返す理由は二つ。一つは金正恩(キムジョンウン)第1書記の体制固めに向けて国民を引き締めるため。もう一つは国際的に核保有国として認めてもらうことにある」。

2011年12月に金正日(キムジョンイル)総書記が亡くなって以来、後継者となった金第1書記の行動は「遺訓政治」といわれる。「その遺訓を、実に忠実に行っているように思える」と、前出の統一省関係者は指摘する。遺訓とは「核兵器をしっかり持つこと」と「(北朝鮮の核開発問題を協議する)6者協議の場を、核保有国であることを公式化する会議にすること」である。

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