日経平均は1万8000円から2万円を目指す 超強気派、武者陵司氏が大胆に予測
その結果として、世界のマネーは株式などのリスク資産に向かわざるをえなくなる、ということだ。1980年代の米国の長期金利は約15%だったが、1%台まで下がったように、債券は大きく値上がりした。だが、債券から株式へのいわゆる「グレートローテーション」という用語で語られる通り、この債券有利の状況が変わろうとしている。日本も、これからの半年間では実現しないかもしれないが、その流れになる可能性が高い。
3)すでに兆候はあるが、円高デフレが終焉、日本株は大復活をとげる。アベノミクスをきっかけに、日本株が大きく出直る条件がそろっているのだ。
アベノミクスで日本経済は全く違ったものになる
ではどのような根拠で、こうしたことが言えるのだろうか。2008年9月に起きたリーマンショック以降、世界の主要国の株式は、軒並みリーマンショック前の水準を取り戻した。日本だけが1人負けの状態だった。現在はリーマン直前の水準を回復した銘柄も増えてきたが、日本株は、まだ負けている。
なぜ出遅れたのか。欧米の株価が戻るなら、本来、日本株も戻ってもいいはずだ。だが出遅れた。これは不適切な金融政策の結果、あえていえば、金融政策の誤りの結果といわざるをえない。誤った金融政策の結果、デフレが再び、深刻化した。
2006年~07年に、デフレはようやく終わりかけていた。にもかかわらず、その後再び日本はデフレになったことで、日本経済は再び奈落の底にたたき落とされた。円高の結果、産業の競争力は劇的に落ちた。
あえて単純化してみよう。たとえば、1ドルが200円から100円になれば、日本人の賃金は2倍になる。競争力を維持するためには、賃金を半分に切り詰めるということになる。なるほど、米国のアップルの「アイフォーン」のような高機能製品が出ていることなどを考えると、全てが円高のせいとはいえないかもしれない。だが、円高が続く局面と、今回のアベノミクスのように、政策が変わって円安になった局面とを比較すれば、日本経済のポテンシャルは全く違ったものになってくる。
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