最後に、もし社交パーティーや仮装パーティーに招かれたときは、そこでは盛大にドレスアップするべきだという点も強調しておこう。
パーティーの服装は「巨大インドクジャク」のつもりで
【3】TPOをわきまえ、「正装するときは思い切り」が原則
INSEAD留学中にフランスにいたとき、パーティーの頻度とそのドレスアップにかける一流の人の情熱にはホトホト感心したものだ。いざパーティーをするとなると、そこでは皆、完璧なタキシードとパーティードレスで、ドレスアップを競っていた。
社交パーティーのない国から来た人に限って、タキシードを買いに行くのを面倒くさがり、「このスーツも高いねんから!」とビジネススーツで突進するが、それはそれは貧相に見えたものだ。すれ違う友人にも「お前はなぜタキシードを着ていないのだ?」と尋ねられ、それはそれは恥ずかしい思いをするのである。
日頃はカジュアルなジーンズにダサいセーターを着ているクラスメートも、パーティーでドレスアップすると、その落差でまさに目を見張るほどの変貌を遂げる。人は最もフォーマルな衣装を着たとき、そこにはオーラを競う戦いが展開されているのだ。
この手のパーティーがあるたびに新カップルがちらほら誕生するが、ドレスアップしたときの変貌ぶりを見ると、それもうなずける。
グローバルエリートたちがドレスアップするときの衣装合戦は、あたかも発情期のクジャクがきれいな羽を大きく広げて優劣を競う様子を見るようだ。
社交パーティーや仮装パーティーに招かれたときは、自分のことを「世界でいちばん立派な巨大インドクジャク」だと思おう。そして自分のオーラレベルを最大化してくれるタキシードを厳選し、仕事以上の真剣勝負でのぞもうではないか。
本記事で指摘してきたように、服装が発信する「あなた自身に関する情報」はことのほか膨大である。
「自分を客観的に見られているか」「高い自己規律があるか」「清潔さ」「謙虚さ」に加えて「ひとつのモノ、ひとつの人間関係を長らく大切にする人かどうか」まで、服装によって多くのことが(もちろん100%の精度ではないが)相手にバレてしまうことをくれぐれも忘れてはいけない。
(イラスト:岸 潤一)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら