成果を出す人は「緊張度」を使い分けている 銅メダル・卓球女子勝利のカギもそこにある
1人ひとり、本番で実力を発揮するために必要な緊張度も違えば、直前の調整法も違うのです。実は、これは仕事でも同じです。仕事で成果を出すために必要な緊張度や仕事モードに入るための調整法は、人によって違うのです。
仕事で、あなたと同じ「緊張度合い」を、チームメンバーや部下に求めすぎるとトラブルになりやすいかもしれません。職場のあの人は、やる気がないのではなく、緊張度が「緩め」、リラックスした状態のほうが仕事のパフォーマンスが上がるタイプだった、ということも、あり得るのです。
普段は、すごくいい仕事をするのに、プレゼンや重要な商談などになると、失敗し、うまくいかないという人、あなたの周りにいませんか。実は、こういう人は緊張に弱いタイプ。いわゆる「本番に弱い」タイプです。仕事で成果を出すために必要な緊張度が低いのです。
だから、普段通りリラックスした緩めの緊張状態のときに実力を発揮します。でも、いつもよりプレッシャーのかかる商談やプレゼンやコンペなどとなると、実力や経験などが生かしきれないのです。もしかしたら、「それ自分のことだ」と思われた方もいるかもしれません。対策を後述しますので、安心してください。
逆に、普段あまり熱心でもなく、気合いも感じられず、ときには、ニヤけていたり、アクビをしたりするので、やる気がないように見えるけれど、ここぞという商談などでは、ビシッと決めてくる人。こういう人は、いざというときでも、淡々としています。いわゆる「本番に強い」タイプです。緊張やプレッシャーを自分の力に変えて、普段より良いパフォーマンスをすることができます。
両者には、メリット・デメリットがあるので、一概にどちらがよい・悪いということはありません。大切なことは、まずは、あなたが仕事で成果を出すためのベストな緊張状態を知ること。そして、あなたの周りの人が仕事で成果を出すためにベストな緊張状態は、あなたとは違うということを知っておくことなのです。