最近、渋谷や新宿といった駅の周辺で、マイクを持った人を中心として、多くの若者が集まっているのを目にしたことがあるだろうか。
これは「サイファー」と呼ばれるものだ。街角でラッパーたちが輪になり、ヒューマンビートボックスやラジカセなどが刻むビートに乗せて即興で行うラップのことを指す。
『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)というテレビの深夜番組に出演する人気ラッパーらが主催する、渋谷サイファー・原宿サイファーといったイベントから火がつき、今や全国各地で大規模なサイファーが開催されている。
開催の告知や動画での発信を可能にしたSNSの影響か
都内の私立大学に通うAさん(左)。高校時代に、ラッパー同士が即興のラップで戦うMC BATTLEの動画を見てはまり、現在は早稲田でサイファーを企画している。
Aさんは、「その人の個性がそのままラップに変わる。いろいろなラップが飛び交うのが楽しい」とサイファーの魅力を語る。
サイファー自体はかなり前から行われていたが、最近になって一気に参加者が増加していると感じる。その背景には、開催の告知や動画での発信を可能にしたSNSの影響があるだろう。
また、年齢や性別など関係なく飛び入り参加できるのも、サイファーの魅力のひとつとなっている。
都内の国立大学2年生のBさんもまた、サイファーに興味を持つひとり。趣味は音楽鑑賞で、さまざまなジャンルの音楽を聞くそうだ。そんな中、渋谷系の音楽がきっかけで緩めのラップにハマったらしい。
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