マレーシアの娯楽大手、ゲンティンに投資する オリエンタルランドを上回る成長力

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1人当たりGDPが1万ドルを超えてくると、余暇に、楽しむ趣味や旅行などの支出が増えてくることが知られています。そうした需要を的確にとらえて成長してきているゲンティン社を、マレーシアにおける投資先としてオススメします。

客室6000以上!世界最大級リゾートを持つゲンティン

ゲンティン社は、KLから車で1時間ほどの場所に「ゲンティン・ハイランズ」という広大なリゾートを運営しています。標高2000メートル近い高地にあるため気候は涼しく、避暑地として人気のリゾートで、ホテルの客室は合計で6000室以上と、世界最大級のリゾートです。

ファミリー向けのテーマパークに加えて、ゲンティン社はマレーシアで唯一のカジノ運営が認められている企業なので、カジノ施設も整備されています。テーマパークは、日本のテーマパークと比べると、一昔前の地方の遊園地という感じですが、まだ海外に旅行することがそれほど多くないKLのファミリー層にとっては、手軽に遊ぶには十分に魅力的な施設です。

カジノ施設は、中国人観光客を含む外国人観光客で、とてもにぎわっていました。ゲンティン社はリゾート業からスタートして、今では不動産、電力、IT、エネルギーなど多角的なビジネスに乗り出しています。

また、海外展開にも非常に積極的で、2009年にはグループ企業のゲンティン香港がフィリピンのマニラに、2010年には同じくグループ企業のゲンティンシンガポールが、同国のセントーサ島に巨大なカジノリゾートを開設し、話題となりました。

財務データを見るかぎり、この多角化と海外展開は順調に進展していて、2008年度と2009年度のリーマンショック後の低迷から、売上げ収益ともに拡大基調に戻ってきています。カジノ事業の収益性は非常に高く、国内においてリゾート運営で最高の収益性を誇るオリエンタルランドと比較して、約2倍の営業利益率を達成しています。

次ページ有望だが、投資をする際には注意が必要
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