フラガール、風評吹き飛ばす

常磐興産、原発停止で石炭も返り咲く

スパリゾートハワイアンズの日帰りの利用者数は、過去最高が映画『フラガール』公開翌年である2007年度の161万人。震災の影響がまったくなかった09年度でも148万人だった。150万人は決してハードルの低い数字ではない。

常磐興産は、スパリゾートハワイアンズ一部再開にこぎ着けた直後の2011年11月に新中期経営計画を発表。15年度の利用者数目標について、日帰り155万人、宿泊45万人を目指すとする復興計画を掲げた。斎藤社長の宣言が文字どおり実現するなら、計画を2年前倒しでほぼ達成することになる。

震災後再び全国行脚、オリジナル曲作詞も参加

この「復興前倒し」に向けて、常磐興産はすでに動き始めている。

震災直後の2011年5月、常磐興産は1966年の開業時以来となる「全国キャラバン」を敢行した。フラガールに加え、男性のダンスメンバーである「ファイヤーナイフダンサー」(写真)やバンドメンバーたちが、全国26都道府県と韓国ソウルを訪問。スパリゾートハワイアンズの再開メドも立たない中での全国行脚だけに、フラガールの健在ぶりを印象づけた。

それから2年、フラガールは再び、震災後第2弾となる全国キャラバンを行う。4月から学校などを中心に回り、「子どもたちに福島の現状とフラガールの活動ぶりを伝える」(常磐興産)。会社側では学校などを中心に全国50カ所程度を想定しているが、「すでに100カ所以上から要請が来ている。今年度で廃校になるところからも要請があり、3月中にキャラバンを始める可能性もある」(同)という。

今年1月には、フラガールらの演ずるフラダンスショーを一新。新グランドポリネシアンショー「イムア・未来へ」(イムアはハワイ語で“進め”)に衣替えした(写真)。ショーの全面リニューアルは、スパリゾートハワイアンズが全面再開した昨年2月以来となる。

ショーの演目には、ハワイの踊りとして「アイナ ふくしま」(アイナはハワイ語で“ふるさと”)というオリジナル新曲も使われているが、この曲はフラガールとファイヤーナイフダンサーたちが作詞を担当。作曲についても専属バンドである「斉藤和雄とエテネタヒチアンズ」と、スパリゾートハワイアンズのテレビCM曲を提供している「AERIAL(エアリアル)」が共作するなど、手作り感の強い内容となっている。

東京ディズニーと同じリピーター戦略

フラガールショーのリニューアルには、リピーター対策もある。

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