「四季報」発売前に買いたくなる銘柄は? もうけたい投資家必読!「矢印投資法」

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経験則では、矢印は「横ばい」または「上向き1つ」が並ぶ組み合わせが、じわじわと上昇する傾向があり、理想的な組み合わせと言えそうです(もちろん、実践では、多くの組み合わせがあり、会社の特性や、業種・業界、さらには為替などの外部環境の変化が業績に大きな影響を与えます。特に為替動向は、株式投資を進めるうえでは、相場の方向性を決定付ける不可欠な重大要因になっています)。

たとえば、2年で3倍、または、1年で2倍のような中長期の大化けを狙うならば、上記の「横ばい」「上向き1つ」の矢印の組み合わせが、下値の不安が少なくて安心です。株式投資の初心者のみなさんには、この組み合わせがおすすめです。

あらかじめ「モグラの穴」候補を、認識しておこう

さて、株式投資は、投資であるため、つねに不確実さが伴います。現在ならば、先送りされている米国の「財政の崖」問題や、ギリシャ、スペインの財政危機です。市場はいわば「不安・懸念」と「落ち着き」、そして、「懸念の再燃」を繰り返しています。

こういう時は、「モグラ叩きゲーム」を想定するべきです。このゲームは、モグラの1匹が収まると、どこか予想しない場所からモグラが登場します。けれども、モグラが登場するのは、決まっています。穴からなのです。穴がないところから、モグラが出るはずはありません。ですから、モグラの穴になりそうな候補が、どこにあるかを、あらかじめ知っておくことがこのゲームの必勝法です。

つまり、穴という「不安材料」を想定できるだけすべて書き出しておく、用意周到さが勝ち組投資家には不可欠です。現在は、イタリアの選挙結果が取り沙汰されていますが、これは想定されたひとつの心配のはずです。急に吹き出した話題ではありません。

一方、想定できないことといえば、例えば、天変地異や政局の不安、あるいは、テロや紛争などです。けれども、こうした想定外の材料も、実は投資を始める際には、「想定できるリスク」という、ひとくくりの中に一覧となっているものであるはずです。世界が単一市場のようになったグローバルエコノミーの中では、さまざまな危険が潜んでいます。それを理解し、受け入れたうえで、株式投資に果敢に立ち向かわなくてはなりません。

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