ネット予約急伸、「飲食店争奪戦」が始まった ホテルと比べてなぜ遅れていたのか?

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ネット予約はユーザーだけでなく、導入する店舗のメリットも大きい

飲食業界にとって、2016年は「ネット予約元年」となりそうだ。

スマートフォンの普及で身近になったネット予約。対応が遅れていた飲食店業界でも導入が広がり、にわかに火が点き始めている。予約サービスを提供する各社は、サービス強化と店舗の開拓を急ぐ。

競争をリードしているのは、リクルートライフスタイルの「HOT PEPPER(ホットペッパー)グルメ」。ネット予約の送客数でライバルに差をつけ、2015年度は前期比1.5倍の約3700万人と急成長している。

ネット予約が主流になっていく

ホットペッパーの飛躍の要因は、ネット予約に特化したサービス設計にある。スマホで店舗ページを開くと、目に付く場所に空席状況が表示され、すぐに予約できる。これに対して電話番号は、ページのスクロールを進めた先に、やや目立たない形での掲載となっている。

ネットビジネス本部の南裕樹プロデューサーはネット予約について「24時間店番をしてくれるようなもの。来店客を増やしたり、業務の負荷軽減につながることを説明し、導入店舗を広げていく。ネット予約が主流になるのは時間の問題。先んじて対応を進める」と力を込める。

対抗馬と目されるのが、共に飲食店紹介サイトの老舗サービスである「ぐるなび」と、カカクコムが運営する「食べログ」だ。ぐるなびの2015年度の予約実績は、前期比約100万件増の270万件と急増した。食べログも2015年の実績は前年比3倍近い96万件と、予約数を伸ばしている。

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