円安で貿易収支はどこまで改善するのか

景気・経済観測(日本)

IMFの「World Economic Outlook」(2013年1月時点)によれば、世界経済の成長率は2012年の3.2%(実績見込み)から2013年が3.5%、2014年が4.1%と伸びが徐々に高まるものの、リーマン・ショック前に比べるとかなり低い成長にとどまる見通しとなっている。海外経済の回復によって輸出が大きく伸びることは期待しにくい状況が続くため、貿易収支が黒字に転換するためのハードルはかなり高いと言える。

貿易赤字は2013年1~3月期にいったん拡大した後、4~6月期以降は縮小傾向が続き、2014年度に入ると消費税率引き上げ後の国内需要の落ち込みに伴い輸入の伸びが低下するため、赤字幅は一段と縮小するだろう。

しかし、黒字転換までには至らず、消費税率引き上げの影響が和らぎ国内需要が回復に向かえば、再び輸入の伸びが高まることにより貿易赤字は再び拡大する可能性が高い。貿易収支は2011年度から2014年度まで4年連続の赤字となることが予想され、貿易赤字が定着したとの見方が一段と強まることになりそうだ。

政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナショックの大波紋
  • 日本野球の今そこにある危機
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 溺愛されるのにはワケがある
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
「賃料補助」は焼け石に水<br>飲食店を追い込む“遅い政治”

多くの飲食店経営者が自粛要請に応じています。政治に求められるのは救済プランの素早い策定ですが、与野党案が固まったのは5月8日。せめて第1次補正予算に盛り込まれていれば――。永田町の主導権争いが、立場の弱い人たちを苦しめています。